先日、庭でバーベキューをしていたら、通りすがりの親切なオジサンが今朝釣ったばかりだという鮎をドッサリ分けてくれました。
その時は喜んで頂戴したのですが、いざバーベキューが始まるとお肉でお腹がイッパイになってしまい、鮎まで箸が回りません。
4尾までは美味しく頂きましたが、まだ4尾も残っています。

そこで急に思い立って、この鮎を燻製にすることにしました。
バーベキューの途中でしたが、善は急げです。
早速作業に入ります。


今回使用する鮎です。
釣ったままの状態です。
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まずは表面のぬめりを取ります。
包丁の背を使い、表面がスベスベになるまでこすってください。

次に、えらとはらわたを取り除きます。
私はアホなので腹から開きましたが、鮎は背開きのほうがいいそうですね。
背開きだと内臓がラクに取り出せますし、乾燥・燻煙もしやすく、見た目もキレイになりそうです。
(参考 http://nsakanaya.exblog.jp/11509426/
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えら・内臓と、骨の周りの血合いも取り除きましょう。
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準備完了です。
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次は、塩をすり込みます。
体表面に小さじ1杯、腹の中に小さじ1杯くらいの塩をふり、軽く馴染ませます。
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塩をしたら、しばらく乾燥させます。

さて、本来なら風乾燥は半日ほどでいいのですが、あいにくとこの日は雨、燻煙が行える天候ではありません。
仕方なく一晩乾燥させると、なんと翌日も雨。
翌日ようやく雨がやみましたが、常温で二晩放置した時点で「もうダメだ」という気がします。

じっくり風乾燥させた鮎
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見た目はまだ大丈夫そうです。鼻を近づけてみると、鮎独特のキュウリのような青い匂いがします。
(余談ですが、アユはキュウリウオの仲間です)

僅かな希望を抱きつつ、燻煙に入ります。

鮎は「横川吸虫」という寄生虫の中間宿主です。
生食すると、この寄生虫に当たるため、基本的には加熱して食べたほうがよいです。
ですので、燻製器内部の温度を70℃以上をキープし、燻煙と加熱を同時に行いたいと思います。
しかし、私の作った燻製器はムダに大型であるため、内部を高温に保つことが困難です。
そのため、こんな道具を作りました。

即席反射板

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これと熱源で鮎を挟むようにセット、輻射熱で加熱しようという企みです。
詳しいことはよく分かりませんが、とりあえずやってみます。

このような感じで燻煙します。
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最下段の網は、汁受けです。

ウッドの上にチップを盛って点火
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私の場合、燻煙時間は毎回適当です。
今日も今日とて、ウッドが燃え尽きるまで2時間ほど放置しました。
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燻煙後
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目玉が白くなっているほか、触ってみると皮や身が硬くなっているのが分かります。
もしかしたら、上手く加熱できたのでしょうか。
それとも、やはり腐ってしまったのでしょうか。

燻香と食材をしっかり馴染ませるため、このまま一晩寝かせます。

翌日、早速実食です。
においを嗅いだ限りでは、まだ腐ってはいなさそう。
オーブンできちんと加熱しようか迷いましたが、自分の行動に責任を持つために焼かずに食べました。
4尾ある鮎のうち、一番ヤバそうな1尾を取り、背身にかじりつきます。

結果を申し上げますと、半生でした。
表面に近い部分はわりと火が通っていましたが、内部に近づくに連れて生っぽくなってきて、ところどころ赤くなっている部分もあります。
反射板作戦失敗、横川吸虫症やその他食中毒のリスクを抱え込むことになりました。

味はまあまあです。
長時間乾燥させたのが却って良かったのでしょうか、鮎の旨味が濃厚に出ています。
塩抜きをしなかったので若干しょっぱいですが、燻香もしっかりとついていて、酒がどんどん進みます。
鮎1尾だけで、日本酒が2合飲めました。


さて、残った骨は、先日教えて頂いた骨酒に使います。
作り方は簡単、鮎の頭・骨・ひれを軽く焼いて、それを燗酒に浸すだけです。

焼いた骨
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燗を点けたお酒にIn
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ひれ酒などと同じで、魚の旨味や香りが酒の中に溶け出して、面白い風味が味わえます。
しばらく浸けておくと、酒蒸しの汁みたいな味になり、大変美味しく頂けました。

中身が生だと分かったので、残りの3尾は加熱して食べました。

加熱したら開きました
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(結果的にですが)かなりしっかり乾燥させたので、身はギュッと締まっています。
身のフワフワ感は失われていますが、乾いた身は噛めば噛むほど味が出てきて……。
そしてなにより加熱してあるので安心して食べられます……。
すごく美味しかったです……。


反省点、晩夏の気温が高い時期であるにもかかわらず、風乾燥に時間が掛りすぎてしまいました。
燻製は本来保存食なので、一度完成してしまえば、以後はわりと長持ちするそうなのですが、途中で腐れせてしまったらあとはどうしようもありません。

また、燻製器内の温度をもっと上げる方法も考えないとダメですね。
温燻・熱燻ができないとなると、調理可能な時期やメニューがかなり絞られてしまいます。
ダンボールや一斗缶などで小型の燻製器を作れば早いのですが、今のデカい燻製器には愛着もありますし、なんとかしたいところです。

今回はやむを得ず生食になってしまいましたが、怪しい時は大人しく加熱したほうがいいです。
繰り返しますが、生食は絶対に真似しないでください。