去年だか一昨年だかの秋のことなのですが、友人に誘われて、栗拾いへ行ってきたんです。
岐阜県賀茂郡八百津町という町にある、五宝平自然園という栗畑へ行きました。

・五宝平自然園
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・栗拾いのほか、ランチのバーベキューもセットになっていました
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五宝平自然園では、拾った栗を1kgまで持ち帰ることができます。
私は貧乏症なので、係員さんから「これ以上はご遠慮願えますか……」と言われるまで、袋がパンパンになるまで栗を詰めて持ち帰ってきたのですが、正直なところ普段は栗を食べる機会があまりありません。

栗を使った簡単な料理といえば、栗ご飯くらいしか思いつきませんし、この量の栗ご飯を食べるのはイヤです。
家族に差し入れてなんとかしてもらおうかと思いましたが、こんなにたくさんの生栗、ママンも困ってしまいそうな。

というわけで、栗を使った間食メニュー、栗きんとんを作ることにしました。
おやつにすれば、パパッと消費できますよね。

栗きんとんは、岐阜県美濃地方東部で伝統的に作られている和菓子です。
明治初期に地元の和菓子屋さんが考案、地元の他の和菓子屋さんにも伝わり、以来連綿と作り続けられてきました。
今日では、岐阜県だけでなく他県のデパートなどでも購入できます。
私のイメージとしては高級和菓子、実際に買ってみてもまあまあいいお値段がしますね。

おせち料理の中にも、同じく栗を煮た「栗きんとん」という料理がありますが、おせち料理は「栗金団」、今回作るのは「栗金飩」と、漢字表記が若干違います。
美濃地方の栗きんとんは、茹でた栗の果肉をペースト状にして、砂糖を混ぜて練り固めたもの。
茶巾絞りで栗の実のような形をしています。


栗きんとんのレシピはいろいろありますので、以下は一例です(多分どこか間違っています)。
今回は拾ってきた栗と、甘みづけには生クリームだけを使用しました。

1.穴が開いた実を取り除き、キレイな実の表皮を洗う
栗の表面をよく見ると、果皮に小さな穴の開いた実がちらほら混ざっています。
これらはほぼすべて虫に食われた跡です。

栗の実は、クリシギゾウムシ(ゾウムシの仲間)やクリミガ(蛾の仲間)といった昆虫の大きな栄養源です。
※リンク先に虫の画像があります、ご注意下さい

育ち盛りの幼虫たちが、栗の皮を食い破り、果肉をモリモリ食べて大きくなっていくのですが、穴開きの実の中にはまだ食事中の幼虫が残っている場合があります。

この後工程で栗を茹でるのですが、幼虫を茹で殺しにするのは気の毒ですし、「虫を食べるのはイヤ!」という方もいらっしゃるでしょうから、虫食いの実は先に取り除いておきましょう。

選別が終わったら、栗の実をサッと水で流して、表皮の汚れを取り除いて下さい。


2.栗の実を水にさらす
虫食いの実を除けたら、深めの容器に入れて水を浸します。
栗の実の中に残った虫を殺すのと、アクをとるのと、皮を湿らせて包丁を入れやすくするために、このまま一晩栗を水にさらしておいてください。

3.栗を茹でる
水にさらしておいた栗を取り出し、沸騰したお湯で40~50分間茹でます。
吹きこぼれないよう弱火にして放っておけばOKです。
もしアクが浮いてきたら、適宜すくい取って下さい。

・ダメな例です(鍋が小さすぎました)
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3.お湯から上げて、粗熱をとる
時間が経ち、栗が鍋の底に沈んだら、火を止めて栗をザルに出します。
これからの工程は手作業になりますが、茹でたての栗は熱くて扱えないので、しばらくザルに入れたまま放置して熱を冷ましましょう。
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4.果肉を取り出す
手で触っても平気なくらいまで覚ましたら、包丁で半分に切り、スプーンでえぐって果肉を取り出します。
取り出した果肉は、ボールなどの容器にまとめます。
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5.果肉をザルで濾(こ)す
全部の果肉を取り終えたら、それをザルに開けて、へらやしゃもじなどでザルの目に押し当てながら濾します。
ザルの目が荒いと豪快な食感に、細かいと繊細な口当たりになります。
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・濾したものです。ちょっと粗い。

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6.砂糖(生クリーム)を混ぜる
栗の果肉を濾し終えたら、甘みを混ぜます。
岐阜県美濃地方の高級店では和三盆を使っていたり、地元のご家庭で作る場合でも粉砂糖を使うことが多いのですが、今回はふんわりとした味わいと食感を出したいのと、あと砂糖を切らしていたため、生クリームを使うことにしました。
栗の果肉に砂糖(生クリーム)を混ぜたら、全体に馴染むようへらでよくかき混ぜて下さい。
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・まぜまぜ。できるだけペースト状に近づけます。
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7.絞って成形する
砂糖を混ぜ終えたら、栗きんとんの餡は完成です。
あとは形を整えます。
適量の餡を手にとって、広げた茶巾の中央に載せます。
そして茶巾で餡を包み、端を絞って餡の形を固めます。
あまり固くしすぎると美味しくないので気をつけて下さい。
イイ感じにかたまったら、茶巾をほどいて完成です。
ちなみに我が家には茶巾などという小洒落た道具は無いので、サランラップを代用しました。
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・こんな感じで絞ります
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8.完成
出来上がりはこんな感じです。
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思いつきでテキトーに作ったにしては、見た目・味ともにマアマアよく出来たんじゃないかと思います。
甘みに生クリームを使ったせいか、西洋風の味わいになった気がして、コーヒーとよく合いました。

味覚狩りって、やってる最中は楽しいですけど、帰ってきてから「大量の果物どうしよう?」みたいになりますよね。
だいたいいつも腐らせてしまうんですが、今回は無駄なく使えてよかったです。
味覚狩りのインスタント・メニュー、いいのがあれば是非教えて下さい。