ブルーベリー狩りに行ったはずが、ワサビを買って帰ってきました……。

さて、ワサビというと、まず思い浮かべるのが、ハウスとかエスビーが発売している、チューブタイプの練りワサビではないでしょうか。
家で刺し身とか食べる時は、たいていアレを使いますよね。鼻にツーンとくるやつです。
あれは、セイヨウワサビと呼ばれる種類のワサビ。今回買ったのは、本わさび(水わさび、沢わさびともいいます)という種類のワサビです。
どちらが美味しいかはお好みですが、本わさびとセイヨウワサビを食べ比べてみると、本わさびのほうがスーッとした香りが強いように感じます。

・ワサビ沢
IMAG0144


本わさびの栽培方法は、主に2種類あります。

1つは、畑に植えて育てる方法。
この方法だと、ワサビ自体から出るアリルイソチオシアネートという物質の影響で、根っこは大きく育ちません。
アリルイソチオシアネートは、ワサビの辛味の成分である他、周囲の土壌を殺菌し他の植物の生育を抑え、ワサビにとって有利な環境を作り出すための物です。
ただ、畑のように流動性の低い場所に植えると、アリルイソチオシアネートの影響でワサビ自体の生育も妨げられてしまうのですね(自家中毒という現象です)。

2つ目は、水の流れる沢に植えて育てる方法。
この方法だと、ワサビから出るアリルイソチオシアネートが洗い流されて、ワサビの根っこも大きく育ちます。
ただし、流域への影響から農薬の使用が禁止されているため、葉っぱや茎は虫にかじられてボロボロに成ってしまします。

川上健康農園のワサビ沢は、上流から引かれた水が常に流れてきていて、スクスク育っていました。

ちなみに、ワサビの値段は12円/gです。私の買ったものは100g弱でしたから、およそ1,200円。
高級品ですね……。
葉っぱと茎にも値段がついていたようですが、なぜかタダでくれました
ありがとうございます。

葉ワサビや茎ワサビ、スーパーなどで見かけることは少ないですが、大変美味です。
ワサビの一大産地である信州・松本などでは、粕漬けや佃煮、漬物などにして食べられています。
今回買ったワサビ、根っこはもちろん擦りおろして食べますが、この茎と葉っぱも余さず頂きます。


松本で食べたワサビの葉と茎のお漬物?をイメージしながら調理開始

・ワサビの茎と葉。大根っぽいです。
IMAG0156

・自然農法らしく、虫食いだらけ
モンシロチョウの幼虫の大好物らしいです。
IMAG0157

・洗って、小さく切って、水にさらします

もっと細かく切ってもよかったですね
IMAG0158

・ビニール袋に入れて、醤油・香りづけのごま油に漬けます
松本では酒粕を入れることが多いそうですが、私は酒粕のピリピリした酸味が苦手なので、今回はパスしました。
IMAG0159

以上で出来上がりです。


5日ほど寝かせたところで食べてみたのですが、松本の居酒屋さんで食べたものとはなにか違います……。

・タッパーに入れて寝かれていました
IMAG0169

・淡麗とかいうプレミアム・ビールと一緒に頂きます
IMAG0174

ワサビの風味よりも、葉っぱの青臭さが強く出てしまって、ホームレス時代に空腹のあまり道端の雑草を食べた時の惨めな思い出が蘇りますね……。

茎をかじって断面を見てみると、どうもまだ中までしっかり浸かっていなかったようです。
重石を載せて、1週間以上しっかり漬け込むくらいがよかったのかもしれません。
酒粕を入れなかったことも、敗因の一つでしょうか。
家族にも食べさせてみましたがやはり不評……。
ブルーベリーといいワサビといい、悔しさの残る味覚狩りでした。


根っこは、擦りおろして使いました。

流水で土を落としたら、包丁で表面のブツブツと皮を削ぎ取ります。
あとはおろし金で擦って食べましょう。

ワサビの辛味は揮発性(蒸発して飛ぶ)なので、擦ってから時間が経つと辛味が薄まってきます。
西洋ワサビの場合、辛味と一緒に風味も消えてしまいますが、本ワサビの場合、ワサビの風味はしっかり残りますので、辛いのが苦手な人でもワサビの味を楽しめますよ。

おろし金は、できるだけ固く目の細かいものを使いましょう。
細かく擦り下ろせば擦り下ろすほど、ワサビの中の辛味成分が強く豊かに現れてきます。

今回は目の粗いおろし金を使ったせいで、風味が上手く出ませんでした。
通はワサビ専用の高級おろし金(鮫皮を用いたものなど)を使うそうです。



本ワサビの葉と茎、小売店ではあまり売っていませんが、爽やかな風味を存分に味わえるステキな食材です(今回は失敗でしたが)。
見かけたら是非買って食べてみてください。