晩秋、気温が下がりだした頃は、燻製に最適な季節です。
燻製は調理時間が長いため、食材を常温に晒しておくと、すぐに菌が繁殖して傷んだり腐ったりしてしまいます。
気温が下がってくると、菌の活動が鈍くなるため、より長い時間をかけて調理ができるというわけです。

さて、前回はスモークサーモンを作成、見事大成功でしたので、今度は少し難易度を上げていきたいと思います。

今回挑戦するのは、カキ(貝類)です。

カキを調理する上で、最大の懸念となるのが食中毒です。
カキの体内にはノロウイルスが混ざっていることがあり、運悪く当たりを食べてしまうと、それはもう悲惨なことになります。
ノロウイルスの場合、85℃以上1分以上の加熱で感染性を失うそうですが、十分に加熱されているかどうかを確かめるのは難しく、焼き牡蠣やカキフライで中毒を起こす人も時たまいます。

燻製の場合、低温の環境とはいえ長時間乾燥させたり燻煙したりしなければならないため、その間に菌が活動・繁殖する可能性もあります。
包丁・まな板等の調理器具をすべてアルコール消毒した上で、細心の注意を払い、調理に取り掛かりました。


・今回の食材
カキのついでに生エビとホタテを用意、シーフードのオイル漬けを作ることにしました。
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カキは広島産です!
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前回は塩コショウや醤油、だし等で味つけしましたが、今回は漬け込み液(ソミュール液、ピックル液と言います)を作り、それで味つけします。

・ソミュール液を作る
本来であれば塩とスパイスは別々に用意し、好みの味に調整するらしいのですが、私はビギナーなので既成品を使いました。
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水1リットルに対して、↑の塩200g、砂糖100g弱を入れてかき混ぜ煮立てます。
沸騰したら火を消し、鍋にフタをして冷ませます。
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ソミュール液を瓶詰めしたものです。なんだかおどろおどろしいですね。
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・カキを過熱する
今回購入したカキは加熱用ですので、素直にボイルします。
沸騰したお湯にカキを投入、念のため8分程かけてジックリ加熱しました。
茹でると旨味がお湯に溶け出してしまい勿体ないですが、背に腹は変えられません……。
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ホタテはボイル済みのものなので加熱しなくてもOK、生エビはそのまま使うことにしました。

・食材をソミュール液に漬ける

前回のゆでたまご同様、ジップロック等の密閉できる容器に食材を入れ、3時間程漬け込みます。
この時、風味付けにチューブのニンニクを適量混ぜます。

袋の中の空気は可能な限り抜いてあげて下さい。DSCF4156

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ついでに、めんつゆに漬けたゆでたまごも燻煙します(美味しかったので……)
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・塩抜き
3時間程経ったら食材をソミュール液から取り出し、表面を洗い流します。
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その後、食材を1時間くらい水に浸して、食材の塩分を抜きます。
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ボウルの水は時々取り替えてやるか、流水に晒してください。

・乾燥
食材を試食(必ず加熱して下さい)して、塩気が薄まってきていたら水から上げ、キッチンで4時間乾燥させました。
乾燥の際は、虫やホコリ等に注意して下さい。
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・燻煙
食材を網に載せ、ウッドとチップを焚きます。
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3時間程度、燃え尽きるのを待ちましょう。
庫内の温度は25℃、いい感じです。
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燻煙完了後。キレイな色とイイ香りがつきました。
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・オリーブオイルに漬け、1週間寝かせる

燻煙が済んだら、少しの間食材を風にさらし、その後で刻んだ唐辛子と一緒に瓶に入れます。
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そして、オリーブオイルを注ぎます。
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しっかりと栓をしたら完成。
食材とオイルを十分馴染ませるため、1週間ほど待ちましょう。


1週間経って食べてみましたが、初めは塩気が強く、正直あまり美味しくありませんでした。
しかし2週間、1ヶ月と経つうちに、だんだん味に深みが出てきて、非常にいいツマミになりました。
(燻製・オイル漬けともに昔から続く食品保存の方法であり、実際1ヶ月以上経過したものを食べても平気でしたが、安全な根拠は存じ上げません……)

・ウイスキーによく合います
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頑張って作ったご褒美というわけではないですが、自分の一番好きなウイスキーを買いました。
(この頃はまだ貯金があったのですが、無職のくせにこういうことをしていたのはよくなかったのだと思いますね)


また、オリーブオイルには魚介のエキス、そして燻製の薫りがたっぷり溶け出していて、パスタなどに使うとすごくいいアクセントになります。

・カキとエビとホタテのパスタ
オイルは燻製オイルです。メチャクチャいい匂いがします。
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食べるたびに「今日はノロにあたるかな……」とドキドキしていましたが、何事も無くすべて美味しく頂くことができました。
カキが美味しくなる季節、寒い時期しか出来ない冷燻、今年もまたやってみたいと思います。