皆様、新年明けましておめでとうございます。
一昨年の夏頃から始めたブログですが、おかげさまで昨年には累計10万アクセスを達成しておりました。
たくさんの方々にご覧頂けているようで、大変光栄です。
今年は身の回りが慌ただしく、更新は滞りがちになるかと存じますが、今後もごひいきによろしくお願いいたします。

さて、つい先日新年を迎えたわけですが、皆様はいかようにお過ごしだったでしょうか?
ご実家に帰られる方、今のお住まいで過ごされる方、年末年始もお仕事だった方、いろんな新年があったことかと思います。

私はと申しますと、幸いなことに年末年始は長めのお休みを頂戴したため、4泊5日で大阪府西成区は釜ヶ崎へ行き、そちらで年を越して参りました。
せっかくなので、ブログの方でも紹介していきたいと思います。


釜ヶ崎とは、大阪府西成区北部、JR新今宮駅南に位置し、簡易宿泊所(いわゆるドヤ)が集中する地域のことを指します。
江戸時代の頃から木賃宿が立ち並んでおり、当時から職にあぶれた無宿人や浮浪者が集まるスラムだったそうです。
もともとは大阪の難波村、天王寺村、そして今宮村に点在していたスラム街ですが、1906年(
明治36年)に大阪で開催された第5回内国勧業博覧会をきっかけに木賃宿の営業が禁止され、居場所を追われた浮浪者達は、今宮村の釜ヶ崎に集約、現在の地域の原型となりました。
1922年(大正11年)の町制改編により、公式な地名としての『釜ヶ崎』は消滅しましたが、東京・山谷同様、今でもこの地域の通称として残されており、日雇労働者からは『カマ』という愛称で呼ばれることもあります。


また別に『あいりん地区』とも呼ばれ、また単に『西成』という名称でこの地域のことを表す場合もあります。
ちなみに『あいりん地区』の「あいりん(愛隣)」とは文字通り「隣人を愛する」という意味ですが、この名称は1966年に行政及び報道機関がつけたものです。
当時より釜ヶ崎はスラム化が進行、過去には何度も暴動が起きておりました。
『あいりん地区』という白々しい呼称、単に報道時のイメージに配慮しただけのように感じられて、私は好きではありません。
そのため、本ブログでは当地区のことを『釜ヶ崎』と呼称します。


大阪・釜ヶ崎は、東京・山谷横浜・寿と並ぶ、日本三大寄せ場・日本三大ドヤ街の一つです。
現在でも多くの日雇労働者の方々が生活しており、山谷・寿と比較すると遥かに活気があふれています。
要塞のようなあいりん労働福祉センターは今でも現役ですし、早朝には未だ手配師の姿を見ることもできるそうです。

あいりん労働福祉センター

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成田空港からLCCで関西空港へ。
わずか1時間半弱で大阪まで飛翔(と)べます。便利ですね。
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南海関空駅から特急で新今宮へ向かいます。
実は前の3月にも釜ヶ崎へ来ており、この年2回目の来訪です。

今回私が宿泊する宿は、シングルルームで1泊1,100円です。
「シングルルーム」というと聞こえはいいですが、部屋の広さは1.5畳、暖房無し、風呂トイレ共用というなかなかの物件です。
新今宮駅から徒歩5分弱、動物園前駅からは徒歩1分の好立地。
関空からのアクセスも良好、新世界は至近、難波までも電車で5分という好立地であることから、外国人旅行者も多く滞在しています。

風呂トイレ共用はドヤでは当然ですが、1.5畳は未知の世界ですので、胸を躍らせながらチェックイン、部屋に入ります

お部屋
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部屋が多少汚いのはドヤの常ですので目をつぶりましょう。
しかしまずもって、布団を敷いてしまったら最後、荷物の置き場にすら窮するほど狭い部屋。
ブラウン管のテレビは地デジ対応しておらず、一切のチャンネルが映りません。
靴は廊下に直置き。対して高くないボロ靴ですが、1足しか持ってきていないため盗まれると流石に困ります。
なによりも驚いたのが、部屋の照明のスイッチが部屋の外に設えられていること。ここは刑務所でしょうか。

しかしながらすべて事前に覚悟の上、年末にもかかわらず1泊1,100円は破格です。
どこのドヤでも畳の部屋が多く、シラミが湧きやすい環境ですが、この宿は床がフローリング風にリフォームされており、虫の心配は必要ありません。そのせいで、煎餅布団の背中から床の感触が伝わってくるのが難点ですが……。

先述したように、ロケーションのよさから海外のバックパッカーのみならず、中国・東南アジア等の団体客がドヤを利用するケースも多いそうです。実際私が泊まった宿にも中国や東南アジアからのお客さんが多く宿泊しており、中には家族連れ風の団体さんもいらっしゃいました。
聞いた話では、そういったお客さんが知らず知らずのうちに母国からシラミや南京虫を運んできてしまうケースも多いそうで、ドヤに限らず他のホテルなどでもちょっとした問題になっているとか。
良い悪いという話ではありませんが、生活環境・衛生環境の違いは難しいですね。

個室のドアには施錠可能なため、部屋に荷物を置いておくことも可能です。
ドヤの中には、部屋の鍵がフック式のところも多く、これだとちょっとしたことで開いてしまいます。

※参考 フック式の鍵
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私が泊まった宿の鍵はシリンダー錠ですから、鍵さえ掛ければドアはしっかりと施錠されます。
ただし、ドア自体が古い合板製ですので、壊そうと思えば壊せそうな気もしましたが……。
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お布団を敷いたところです。
タバコを吸うスペースもありませんが、シーツが清潔そうなのはかろうじて救いでした。
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4泊という期限付き、また宿では寝るだけと考えれば、十分なのかもしれません。
それではこれから、釜ヶ崎とその周辺を巡っていきます。

<続く>